VRと空間データ活用のヒントが見つかる

低コストで店頭での接客にVRを導入する方法と注意すべきポイント

(2017年8月13日 一部内容を更新しました)

昨年くらいから低価格で高画質な360度カメラや、低コストでVRコンテンツが制作できるソフトが出てきたこともあり、スマホと数千円のヘッドセットさえあればお手軽にVRを接客などに活用できるようになってきました。不動産の内見、遠隔地のウェディング会場のプレゼン、旅行先の候補地の絞り込みなど、様々な場面で営業ツールとしても活用できるでしょう。
また、VR用ヘッドセットが低価格になったとはいえ、大多数の消費者は持っていないわけなので、せっかく作ったコンテンツを一人でも多くのお客様に見ていただくために、接客に導入するというのは有効な使い方だと言えます。一方で、接客に使う場合は、お客様に良い印象を与えるために、スムーズに使いこなせることが非常に重要になります。今回の記事では、接客にVRを活用する場合の重要なポイントをまとめてみたいと思います。

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1. スマホVRに適したスマートフォンとは

必要な機材は基本的にスマホとヘッドセットさえあれば、スマホVRでVRコンテンツをお客様に見てもらうことができます。スマホVRを接客に使う場合に、どのようなスマホを用意すべきか、以下にまとめていきます。

スマホはVR専用のものを用意する

普段業務で使っているスマホや、プライベートのスマホでも、もちろんスマホVRはできるのですが、できれば専用のものを用意した方がベターです。というのも、お客様にVR体験をしていただいているときに、電話がかかってきたり、メールやSNSの通知が飛び出てくると、お客様のVR体験の没入感を妨げることは間違いありません。

電話契約は不要

用意する専用のスマホは電話契約をしている必要はありません。wi-fiにつなげて使用することさえできれば、スマホVR用のスマホとしては十分です。むしろ、電話が途中でかかってくるリスクがないため、電話契約はないほうがいいでしょう。

おすすめの機種はGalaxy S6 edge

2017年1月時点でのおすすめの機種はずばりGalaxy S6 edgeです。
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アマゾンなどで、中古で状態の良いものが3万円台で入手できます。液晶が有機ELできれいで、画面サイズが5.1インチと、スマホVRをするのに最適なサイズです。ちなみにiPhoneも悪くないのですが、iPhone6やiPhone7で画面サイズが4.7インチと若干最適サイズより小さく、iPhone6 PlusやiPhone 7 Plusだと5.5インチとちょっと大きいです。
また、画質の美しさもGalaxy S6がiPhoneを上回っています。
Galaxyというと、発火事件を思い出される方も多いのではないかと思いますが、発火などのトラブルが発生したのはGalaxy S7ノートという、画面の大きい、新機種の方です。

スマホの設定について

お客様のVR体験の没入を妨げないために、スマホを以下のように適切に設定する必要があります。
・メールやSNSなどの通知をオフにする
・スリープまでの時間を十分に長くする
・画面がきれいに見えるように明るめに設定する

2. 用意するヘッドセット

ヘッドセットは安いものから高いものまで様々ですが、選ぶときにはスマホVR用のゴーグルを購入するときの10個のチェックポイントで書かれているようなポイントに注意し、ちゃんとGoogle Cardboard Ver.2に準拠したものを選ぶようにしましょう。
また、店頭での接客用に使う場合は以下のようなポイントに注意する必要があります。

継続的に使うのであれば紙製のものは避ける

VR体験した後にヘッドセットを差し上げる前提であれば、段ボール製のヘッドセットが、Google Cardboard Ver. 2に準拠したものでも数百円で買うことはできます。
しかし、継続的に店頭に置いて使用するのであれば、ちょっと高くてもプラスチック製のものにしましょう。紙製のものだと安っぽく見えるだけでなく、使っているうちに皮脂などがついて、見た目にも不衛生な感じになってしまいます。

頭のバンドはなくても良い

特に高価なヘッドセットになると、頭をしっかりと固定するためのバンドがついてきたりもしますが、特に女性のお客様は髪型が崩れることをいやがるため、はっきり言って頭のバンドはなくても良いですし、あっても使わなくても良いでしょう。
激しいゲームのようなコンテンツでなければ、頭をしっかり固定する必要は特にありません。
上記ポイントを抑えているゴーグルとしては、VOX PLUS Gear+がオススメです。Amazonで2000円程度で購入することができます。

衛生管理

接客で使う場合は衛生管理も重要になります。お客様が使用した後は、低刺激の除菌スプレーなどで、ヘッドセットをきれいに保つようにしましょう。また、いわゆるニンジャマスクという、目の周りを覆うためのVR観賞用のマスクのようなものを活用するのもよいでしょう。

・低刺激の除菌スプレー

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・ニンジャマスク

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3. その他の注意点

安定したwi-fi環境を用意する

スマホVRを接客に活用する上で、適切なデバイスを準備することも重要ですが、同じくらい重要なのが、安定したwi-fi環境を用意することです。接続が安定していないと読み込みに時間がかかったり、お客様が閲覧している最中にコンテンツが途切れてしまうリスクもあります。

貴重品管理

VR体験している間、お客様は無防備な状態になってしまいます。お店の構造などにも寄りますが、特に単独で来店されているお客様の場合は貴重品の管理にも気を配りましょう。

VR酔い対策

スマホVRの場合、それほど激しいコンテンツにはならないのですが、人によってはVR酔いしやすい人もいます。お客様が酔いそうだという場合は、声をかけ、中断するようにしましょう。
参考:VR酔い!対策と治し方をVR会社が徹底解説

年齢制限

二眼VRは成長期の子どもが見ると斜視になるリスクが高まると言われており、一般的には13歳以上を対象とすることが推奨されています。海外では普通に小学生がVRを見ている写真なんかもあったりするのですが、何分以内だったら大丈夫という基準もどこかに書いてあるわけではないため、小学生以下のお子様向けにはお勧めしないようにするのが無難でしょう。
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Photo by Lars Plougmann on Flickr

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4. まとめ

いかがでしたでしょうか。オンラインコンテンツとして見せるだけでなく、接客に使うとなると色々な注意すべきポイントが出てきます。しかし百聞は一見にしかず、単なる360度写真ではなく、VRで体験していただくとお客様に残る印象も格段に違ってきます。今回の記事を参考に、ぜひ接客の場面でもVRを営業ツールとして活用していただければと思います!

参考リンク:
VRの活用例や活用方法についての記事一覧
VRのさまざまな活用例や活用方法について興味がある方はこちら

最後までお読みいただいてありがとうございます。

不動産業界のVR活用方法については以下の記事をご覧ください。
VR不動産7選!不動産分野におけるVR活用法を事例とともにご紹介!

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