VRと空間データ活用のヒントが見つかる

VRで旅行して、交流までできてしまう! ー HTC Viveで楽しむDestinations

以前の記事で、HTC Viveで体験できるVRコンテンツとしてGoogle Earthを紹介しました。Google Earthは世界を俯瞰することがメインのアプリでしたが、Steamではある特定の空間に入り込むことが目的となっている、Destinationsというアプリも配信されています。今回の記事では、そのアプリについて紹介してみたいと思います。

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Destinations

Destinationは、Steamを運営するValveが無料で配布しているアプリです。VRデバイスを通して架空の世界を体験する、という点ではGoogle Earthと似通ったアプリともいえますが、Destinationではある特定の場所をGoogle Earthよりも具体的に体験することが可能です。

このアプリの面白いところは、デフォルトで入っている場所以外にも、ユーザーが自分でVRロケーションを作成し自由に配布できることです。
アプリをダウンロードすると、サンプルとして最初からいくつかの場所が入っており、すぐにそのロケーションを楽しむことが出来ます。

試しに、バルセロナにある世界遺産、カサ・ミラに遊びに行ってみました。

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読み込みが終了すると、目の前に説明書きが現れました。
「ラ・ペドレラ」という愛称で知られていることや、1912年に建築が完了したことなどが解説されています。

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この画像の青緑色の枠内は全て自由に移動することができ、またルームスケール内であれば歩き回ることも可能です。画像のクオリティも非常に高く、環境音も聞こえてくるためかなり臨場感があります。

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最初のポイント以外にも、ところどころにこのような説明書きがあります。実際にカサ・ミラを訪れて観光しているかのような錯覚を覚えました。

Steam Workshop

Steam Workshopとは、Steamが提供する、ユーザーが製作したカスタムコンテンツをアップロード・ダウンロードできる場です。サンプル以外のユーザーが作ったロケーションは、ここを通してダウンロードできます。Steam Workshopは最初からSteamのソフトに組み込まれているため、カスタムコンテンツの導入はとても簡単です。

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試しにDestinationのワークショップを見てみると、186件の追加ロケーションがありました(2017年1月22日現在)。いくつか試してみたところ、サンプルと違わぬクオリティのものもあれば、作りが良くないものもあり玉石混交といった具合です。

また、カスタムコンテンツ作成のためのツールの公開が2016年6月であることを考えると、186件という数字はあまり多くはないといえます。まだそもそもVRデバイスを持っているユーザー・開発者が少ないことや、写真を編集・合成してVR空間を作ることの難易度の高さが原因といえるでしょう。

このアプリを用いれば、あらゆる場所をかなりリアルにVR体験できるので、今後もコンテンツ拡充が望まれます。手軽に旅行気分を味わうだけでなく、土地の雰囲気を掴み、興味を持てば実際にその場所に旅行に行ってみるというようなこともあるかもしれません。

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VR空間でのコミュニケーション

このアプリのもうひとつの面白いポイントは、バーチャル空間内で他のプレイヤーと交流することが出来るところです。プレイヤーは自分のアバターの見た目を変更し、個性を持たせることが出来ます。

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試しに、オンライン公開されているライブハウスのステージに入ってみたところ、他のプレイヤーと会うことができました。ちなみに、このライブハウスにはギターとドラム、そして木琴が置いてあります。
めちゃくちゃな演奏ではありましたが、その場でちょっとしたセッションを楽しむことが出来ました。

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また、HTC Viveのコントローラーに搭載されているマイクを使って、このプレイヤーと会話することもできました。バーチャル空間で他人と交流するのは初めてだったのですが、非常に面白い体験でした。
実在するライブ会場にVRを通して集まって、他のユーザーと一緒に有名アーティストのライブを観るような時代が近いうちに訪れるのかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。
スマホVRを用いて360度写真・動画を見ることでも十分に高い没入感が得られますが、PCVRでこのようなアプリを使えば、空間内で移動が出来るためにより高い没入感を得ることが可能になります。
とても興味深い体験なので、PCVRデバイスをお持ちの方には是非試して頂きたいと思います。

Destinationsは2017年1月22日時点、HTC Vive、Oculus Rift、OSVRに対応しています。

参考リンク:
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